メリンジョは、インドネシア原産のグネツム科に属する雌雄異株の裸子植物の一種で、高さが22メートルにもなる円錐形をした樹木です。メリンジョの実の収穫時期は5月から7月、10月から12月の1年に2回。緑色に茂っていたメリンジョの木は、実が熟し始めると赤や黄色、オレンジ色に染まり、美しい姿を見せてくれます。
ジャワ島やカリマンタン島、スラウェシ島などの農村地帯や山村では、メリンジョは家の庭先や畑のまわりに、また街路樹としても植えられています。ジャワ島では一家を構えると必ずメリンジョの木を1本植え、食料として利用してきました。昔から栽培も行われ、メリンジョの実や種、葉や花は農家の収入の一部となっています。
メリンジョの種をつぶしてつくるウンピンと呼ばれるチップスは、インドネシアの食卓やおやつに欠かせない食品です。
ドングリほどの大きさのメリンジョの種は栄養価が高く、炭水化物やタンパク質が豊富で、抗酸化・抗菌作用のあるブドウと同じポリフェノール(レスベラトロール)を多く含んでいることがわかってきました。